※本記事は、ChatGPT/Gemini/perplexityによる意訳+翻訳、情報ソースを活用し、レイアウト調整したものです。
※元記事を見て、内容がズレていないか査読するようにしています。
※感想は、オリジナルです。
原文
AIで調べものを済ます「ゼロクリック検索」は、Webメディアを“破壊”するのか:小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ) - ITmedia NEWS
意訳+要約
Googleは9月9日、日本のGoogle検索に「AIモード」を導入した。従来の「AIによる概要」表示とは異なり、AIチャットのように質問できる形式で、より複雑な質問にも対応する。この流れは、最新情報を検索できるAI(ChatGPTやPerplexityなど)の台頭を受けたものだ。
AI検索の普及により、ユーザーはリンクを開かずにAIの要約だけで満足する「ゼロクリック検索」が増えている。米Pew Researchの調査では、AI概要が表示された検索結果でリンクをクリックする割合が15%から8%に減少。出典リンクを開くのはわずか1%だった。結果として、広告収入に依存するメディアの収益は大きく減少し、「オープンWeb(無料で閲覧できるサイト)」の衰退が現実味を帯びている。
この変化により、メディアは有料サブスク化やAI検索事業者からの補償金モデルなど、新たな収益構造を模索せざるを得ない。AI事業者がニュースメディアを買収・統合し、独自のデータを確保する可能性も指摘されている。
将来的には、AIが動画・音声からも情報を解析し、現場取材を自動的にニュース化することが予想される。しかし、ニュースには「どの情報をどう切り取るか」という主観的判断が不可欠であり、AIはここに踏み込めない。最終的には客観的なニュースはAIが、主観的なニュースは人間が担うという分業が進むと考えられます。
検証
現時点でのAIに主観を持たせる方法
現在のAIの主観の限界
- 通常のAI(ChatGPTなど)は大量のデータとアルゴリズムを使い、「主観があるように見せる」ことはできますが、人間のような本物の主観や経験は持っていません。
- 本質的には、AIはデータとパターン認識で動いており、「内面の意思決定」や「本物の感情」は存在しません。
主観らしさを持たせる技術的アプローチ
- 感情や「志向性(意図)」の模倣:AIに「喜び」「悲しみ」「欲望」などのパターンを組み合わせ、擬似的な感情体系を設計することで、外部からは「主観があるように見える」振る舞いが可能です。
- 世界の再構築:「自分」という主体を仮想的に持ち、AIが自身の視点で世界を解釈し、考える構造(再帰的な自己観測や自己認識のフレームワーク)を作ることで主観に近づける試みもあります。
- 「身体性」や「志向性」:人間同様、身体や環境への働きかけ、そして「意図を持った行動」をモデル化することで、より主観的世界の再現を目指す研究も進められています。
主観実装の哲学的アプローチ
- フッサールの「志向性」やユクスキュルの「環世界」理論を応用し、AIの内部に「経験」や「日常世界」「感覚的判断」のプロセスを導入するという考えもあります。
- 構造主観力学のような自己言及的なメタ構造を組み込むことで「判断や感情が発生する構造」をAIに与える試みも紹介されています。
現実的な限界と今後
- 現時点でのAIの「主観」は、あくまで人によって設計された「仕組み」や「振る舞い」にすぎず、人間の自我や主観的経験とは異なります。
- 本質的/哲学的な主観実装には、さらに計算論的・神経生物学的・物理的なブレークスルーが必要だとされています。
参考リンク
AIは主観的世界を獲得できるのか? AIイブとその子供たち(AIとの問答)前編|Gutti グッチ
主観と客観 – AIに意識を・・・ 汎用人工知能に心を・・・ ロボマインド・プロジェクト
AI意識とクオリアの哲学:思考する機械は主観的経験を持ちうるか
フッサールの「志向性」とは?
フッサールの「志向性」とは、意識が常に「何かについての意識」であるという特性を指します。つまり、人が考えたり感じたりする際、その意識は必ず何らかの対象や内容に向けられている――この「対象への向けられ方」が意識の本質的な特徴です。
志向性の基本的意味
志向性(Intentionalität)は、「意識のあらゆる活動が、何ものかについてである」こと、すなわち心的現象の持つ特質です。例えば「リンゴを見る」「悲しみを感じる」は、それぞれリンゴや特定の出来事という対象があります。意識は決して孤立して存在するのではなく、必ず何かしらの対象への向きを持っています。
歴史的背景と発展
この概念はフッサール独自の発明ではなく、師フランツ・ブレンターノから受け継いだ思想です。ブレンターノは「心的現象は必ず対象への志向性を持つ」と述べ、フッサールはこれを心理学だけでなく哲学的に深化させました。
構造と現象学的分析
フッサールは志向性を分析する際、意識の構造を三つに分けます。
- 志向作用(intentional act):具体的な意識活動(例:「リンゴを見る」)。
- 志向対象(intentional object):意識作用が向けられる対象(現実・虚構問わず含む)。
- 志向内容(intentional content):その対象をどのように捉えるかという「仕方」。
この三者が相互に関連し、意識経験を構成します。
意味づけの働き
意識は対象に意味を付与して捉えます。たとえば専門職が「医療機器」を「人工呼吸器」として認識するのは、その意識の志向性が意味づけているからです。
現象学的方法論との関係
フッサール現象学では、日常的な「自然的態度」を一時停止(エポケー)し、純粋な意識体験の本質に注目します。志向性によって「事象そのものへ」向かうことが現象学の基本原則になります。
参考リンク
フッサールの現象学の基本概念 : 志向性|euphorhythm
フッサールにたどりつくために——富山豊『フッサール 志向性の哲学』(青土社、2023年) - 研究日誌
【動画解説つき】エトムント・フッサールの現象学とはなにか、「志向性」についてわかりやすく簡単に説明
ユクスキュルの「環世界」とは?
ユクスキュルの「環世界(Umwelt)」は、ドイツの生物学者・哲学者であるヤーコプ・フォン・ユクスキュル(1864-1944)が提唱した、生物学および哲学の重要な概念です。
環世界とは、「すべての生物はそれぞれ独自の知覚や行動様式によって世界を認識・構築するため、客観的な“環境”はなく、生物ごとに主体的な“独自の世界(環世界)”が存在する」という考え方です。 - 通常「環境(Umgebung)」は外界の客観的なものを示しますが、「環世界(Umwelt)」は生物それぞれにとって意味を持つ世界を指します。 - 例えば犬、人間、ハエでは注目する対象や認識する事物自体が根本的に違い、それぞれの「意味」が異なる次元で世界が成り立っています。
構成要素
- ユクスキュルは、環世界は「感覚器によって知覚される世界(Merkwelt)」と「身体を使って働きかける世界(Wirkwelt)」から成るとしました。
- それぞれの生き物は自分自身の感覚や身体性を通じて意味を持った世界を生きています。
哲学・現代への影響
補足
- ユクスキュルは「各生物の環世界はシャボン玉のように存在し、重なり合いながらも摩擦なく調和している」と例えました。
- 世界の主観性と多様性を示すモデルとして、多様な分野で参照されています。
参考リンク
我々はすべて異なる「環世界」で生きている? マーケティングとはターゲット層の「環世界」を変容させること? - 株式会社リボルバー(Revolver,Inc.)
環世界とは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD
私とあなたのセカイは違う?それぞれの「環世界」 | MEdit Lab
感想+雑記
既存の広告収入では、やはりメディア運営は成り立たなくなるだろう。
AIに合わせてやるとなると、AI企業がメディアをもつか、サブスクによる情報発信という形になりそうだ。
AI企業がメディアを持つと、政治的な色がどうなるのかは気になるところである。
AIに学習させるデータは、企業にとって重要な資源であり、偏ったニュースはリスクになるはず。それがあるので、多様性が進むのではないかと思われるが、結局は運営する企業次第だろうな。。。
多様化というのは単にジャンルの問題ではなく、視点や価値観の多重構造を含むため、現状のAIではまだ難しいと感じる。
主観と客観について調べてみたところ、AIに主観を持たせるというテーマは、想像以上に複雑だった。
人間は五感を通じて世界を知覚し、その知覚体系が「主観的世界」を構築している。
もしAIに主観を与えるとしたら、まず五感のような入力構造を持たせるところから始める必要があるのだろう。
改めて、人間が持つ主観は現時点での強みだと感じた。
AIが生成するニュースは「客観的」とされるが、そこには疑問が残る。
AI自身には「主体」や「経験」「感情」といった主観は存在しないが、学習データ自体には確実に主観的なバイアスが含まれている。
つまり、AIの出力もまた、その影響を免れない。主観をもたない他者ではあっても、絶対的な客観性を備えているわけではないことを意識して情報を読む必要があると思う。
コードギアスのディートハルトも、「主観なき情報などありえません」と言ってたしな。例え生成AIの出力であっても、その背後には人間の主観が刻まれていることを忘れてはいけない。
AIは、評価の幅や視点を広げる可能性を持つ一方で、エコーチェンバーのように特定の思想や嗜好を強化する危険もはらんでいる。
AIの言葉を鵜呑みにせず、自ら考え、検証し、答えを導き出す姿勢こそが重要だと、この記事を読み改めて感じた。
話がAIの主観に流れてしまったが、既存メディアを破壊する可能性は十分にあると考えている。
何しろ、既存の広告収入モデルそのものが崩壊しかねないのだから。
新たな収益システムをどう確立するかが、今後のメディア業界にとって喫緊の課題となるだろう。