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遊戯王好きのJavaエンジニアのブログ。バーニングソウルを会得する特訓中。

【書評】ITロードマップ2016年版

ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる!

ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる!

読むに至った背景

技術者である以上、技術に疎いのは致命的と思い、ロードマップを読むようになった。
自分に足りないものを見つける意味でも、こう言ったロードマップ系の本に目を通すことは重要だと感じたため。

内容

()内は、思った感想。

2015年ITロードマップ総括

人工知能の年!
ディープラーニング、ニューラルネットワークの登場 AIを活用した産業の登場

  • 自動運転(運転する楽しみまで奪われないか、ちょっと不安)
  • 接客ロボ(そのうち、ドラえもんが出てきて欲しい。CVは大山のぶ代で!)

人工知能がハードウェアにも影響を与えている。
大きなビジネスチャンスが生まれつつある。

2019年に向けた情報技術

O2O*1の台頭

消費者にあった情報を提供する精度が向上している。
今後、生体情報を利用した訴求が登場する可能性大。

モバイル決済

モバイル端末の普及期が終わり、それを使ったサービスに注目が集まっている。
トークン化技術、指紋認証技術が普及し、金融機関のシステムに24時間稼働が求められつつある。

ウェアラブルの台頭

BluetoothLEによる省電力性能の向上で、ハードの制限が緩和されつつある。
小さいがゆえのデメリット(操作しづらい)が解消されれば、爆発的に普及する可能性大。
(TEDでモーションで操作するハードの紹介を見た気がする。意外と近い将来、この問題は解決されるのかも)

SDx*2による次世代基盤の幕開け

大きく分けて、以下の種類がある。

  • SDC:サーバ管理
  • SDN:ネットワーク管理
  • SDS:ストレージ管理
  • SDDC:すべてのものを統括管理

(SDと聞くと、ストラクチャーデッキを思い浮かべるのは、遊戯王脳だからか。)

メリット

  • エンジニアの張り付きを回避。(見てるだけは、楽そうだけど苦痛なのよ)
  • ソフトウェアがコントローラとなって自動設定・制御

人による難解な設定が少なくなり、人的ミスの減少、構築・運用負荷の軽減が見込める

SDN以外は仕様が統一されていないのが現状。
標準化されれば、効率化が大幅に計れる。

IoT

モノを安く提供して、得られたデータを活用したサービスで収益を得るモデルを作ることが重要。
大量のデータが発生するので、一時処理、端末管理が必須になる。
分散型データ処理アーキテクチャができることがIotの必須課題。
最終的に、他社を巻き込んだサービス展開ができるようになると、勝ち組!
(これは、IFTTTが上手いこと取り込んでるなと感じた。似たようなサービスが乱立するのではないかと感じる。)

マーケティングソリューション

どのような顧客が、いつ・何を欲しているか把握することでビジネスとして成立する分野。
部門が連携して対処することが重要。
理想を追うよりも、成功を収めることが重要。

マーケティングソリューションを構成する要素

  • キャンペーン管理
  • eメールマーケティング(ウザいメルマガが多すぎだけど、それはマーケティングしてないからだと思いたい!)
  • マーケティングの自動化・意思決定の支援

2030年のIT

RINコンピューティング

下記3要素の進展によって実現するITの姿のこと

  • 実世界と仮想世界の融合(あらわれでちゃえ)
  • インテリジェント化
  • ナチュラルデザインUI

実世界と仮想世界の融合

実世界の事象を的確に捉えて、サイバー世界に反映することで高い付加価値を生む。
センサーとネットワーク機器が融合したチップの登場で、現実味を帯びてきた。

インテリジェント化

機器に情報制御機能を持たせること。
機械学習手法が必須になる。

ナチュラルデザインUI

キーボード&マウスからの脱却
実現することで人の能力拡張ができるようになる。

4次元企業の登場

サービス + ものづくり + ITでビジネスする企業のこと。
自社サービスにRINコンピューティングを乗っけただけでは、既存の枠組みを超えられないので、不十分。
他社との連携が重要になってくる。

期待されていること

  • サービスの高度化
  • 新技術・サービスの創出
  • 産業の創出

5年後の重要技術

人工知能

AIを支える主要技術
対処するデータが増えるので、PCが自動判断・ルールの作成できるようになるのは必須。
ディープラーニングをどうやって活用するかが課題。

ロードマップ

  • 音声認識
    • ディープラーニングによって誤認は改善傾向
    • 外部ノイズには依然として弱い
    • 言語モデルによる精度向上に期待
  • 画像認識
    • ディープラーニングによる人以上の認識率が可能になってきた
    • 工業製品の検査への投資が流行
  • 事前言語処理
    • グーグルが発表したword2vecで単語の計算が可能になった
    • 未知の単語への対処が可能になった

カスタマーエクスペリエンス

顧客の感情的な経験を利用してサービス付加価値を高める。
(このやり方を外道!っておもったのは俺だけ?)

カスタマーエクスペリエンスに影響を与える考え

  • オムニディレクショナル:顧客との接点数。多いほどいい。他社を利用する。(まさに外道!)
  • ポリモーフィック:接点の形。なにを利用してサービスを利用しているか。ドローンやIT装備の自動車も含む。
  • プロアクティブ:顧客に言われる前に対処すること。

カスタマージャーニーマップ

Webサイトでのカスタマーの動きを可視化したもの。

APIエコノミー

各社が提供しているAPIを連結して使用するAPIのこと。
普及すれば、オムニディレクショナルがしやすくなる。
課題として、送受信形式の業界標準の作成、不正アクセス対策がある。

複合的なIT活用による新サービスの可能性

FineTech

金融(Finance)と技術(Technology)の造語。
金融に技術が掛け合わされて生まれたサービスを指す。
法令・制度の整備が急務で、消費者の保護が課題。

FineTechの推進要因

  • リーマン・ショックによる金融機関離れ(あんまり日本は関係ないけど。。。)
    金融機関への信頼が薄らぎつつある。
  • 生活者の行動様式の変化
    • 実店舗での決済減少
    • モバイル決済の増加

金融機関が生き残るためにも、IT技術力を持った企業との連携が急務になっている。
日本も例外ではなく、遅かれ早かれ必要になるもの。

関連技術

  • ブロックチェーン
    P2P技術を流用した分散型ネットワーク
    BitCoinの正当性は全員で確認する手法が一般化しており、必須化している。
  • オープンAPI
    銀行のAPI公開の流れあり。
    各銀行の口座情報を俯瞰して俯瞰できるようになり、新たなサービスが生まれている。
    金融業のトップダウン型の支持方式からSIerにワンチャンあり。

デジタルマーケティング

デジタルメディアを通じて、製品のマーケティングを行うこと

主要となるマーケティング

  1. ペイドメディア:購入するメディア。広告
  2. オウンドメディア:所有しているメディア。メルマガ、Webサイト
  3. アーンドメディア:共感を得るメディア。ブログ・SNSなど。

感想

一個人が対応するには、難しい課題が多い。
ただ、WebAPI関連の設計の重要性が増していると感じた。
できれば一度やってみたい。 あとは、はやめにSDx系の記述のキャッチアップをしたい。

マーケティングは、分野が違いすぎて手を出せない。
分析結果について討論すると面白いのではないかと感じた。

*1:Online to Offlineの略。ネットで集客して、実店舗に人を送る仕組みのこと

*2:Software-Defined anythingの略。ソフトウェアでハードウェアを管理する技術のこと