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【読書ノート】イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

まとめも

優良企業が失敗する理由

大手企業がイノベーションを起こす努力を怠っていたわけではない。
企業がつまづくのは、既存の蓄積した技術とは異なる知識を必要とされるとき、つまづきやすくなる。

メモ:応用問題だされて答えられないパターンだろうか?今まで培ってきたものが役に立たないって、結構、絶望的よね。

過去に築いてきた能力の価値が、技術革新によって破壊された時に失敗し、新技術によって能力を高められれば成功する。
大手企業は、顧客が製品改良を求めた場合、開発と採用に必要な資源と手段を集めてきた。
顧客が必要としなければ、技術的には簡単でも、商品化不可と判断する。

メモ:大手企業になればなるほど、顧客に縛られる。つまるところ、日本でイノベーションが起きにくいのは、現状維持を重視する国民性とも言えそう?

戦略的技術マネジメント=Sカーブ曲線の見極め。後継技術の乗り換え時期である古いSカーブと新しいSカーブの交差を見極めるのが課題。カーブの交差を見極めに失敗する=企業の優位性を失う。

破壊的イノベーションは、Sカーブの交差点がない。別の指標で見る必要があり、一定の品質まで達すると、既存の技術の駆逐が始まる。すなわち、既存の実績ある企業が駆逐される。

メモ:駆逐してやる!一匹残らずってのは、技術界隈でもありえることなんだな。

破壊的イノベーションへの対応

顧客=破壊的イノベーションより持続的イノベーションを求める。
顧客の声を聞きすぎるのは、破壊的イノベーションのリーダーシップを失わせ、誤った方向に導くこともある。

メモ:たしかに、いまあるものにどうしても目が行ってしまうからな。。。それを打破するのは、アニメとかで出てくる近未来的なガジェットだろうなって気はする。

破壊的イノベーションに企業が直面した場合、検討事項が実績ある/なしで違う。
実績ある企業は、顧客を指標から外すことができず、顧客の声を重視してしまう。
また、複数の技術構造を同時に持つことは、コストが余分にかかるえでに収益モデルを平穏に共存させる必要があるため、極めて難しい。

破壊的イノベーションに取り組む場合、持続的技術以上にリーダーシップが重要になってくる。
また、短期的な成長と利益を満たせないリスクがあることも忘れてはならない。

イノベーションのマネジメントは、先駆者有利とは限らない。
追随者の方が、いい場合もある。
重要なのは、先駆者・追随者を判断すること。

メモ:後追いを選べるのは、社内の技術力を把握してないと難しいかも。後追いでも十分追いつける技術力を持ってないと、判断しにくいかもね。

持続的技術→先駆者に優位をもたらした事実は、ほとんどない。
破壊的イノベーションに対しては、リーダーシップが極めて重要。
開拓された市場に遅れて参入しても、市場の拡大は難しい。

破壊的技術の市場は、企業と顧客が市場の価値を見出す必要がある。
破壊的イノベーションに直面したとき、マネージャが打ち出す戦略・計画は、学習・発見のための計画であるべき。
市場の将来性を理解していると思っているマネージャと、発展途上の市場の不透明性を理解しているマネージャとでは、計画と投資のしかたが異なってくる。
実績ある企業では、ほとんどのマネージャが持続的技術の環境のなかでイノベーションを学ぶが、破壊的技術の前では、その知識が役に立たないケースが多い。

メモ:自分を客観視できないと、今の自分の考えを捨てるってのは、難しいかもね。

破壊的技術は、不透明な環境の中にある。そのため、予測ができない。
破壊的技術の中で信頼できる事実は、専門家の予測は必ず外れることだけ。
破壊的技術で重要なのは、実験室等で活動することではなく、発見志向で市場を探索すること。
新しい顧客と新しい用途に関する知識を身につけ、それを分析することが必要。

メモ:暗中模索が破壊的技術のデフォルトってことかな?闇を支配する力を得る必要があるという厨ニ的なワードしか思いつかない。

組織の能力は、資源・プロセス・価値基準によって決まる。
資源=資産とも言える。質の高い資源が豊富にあれば、変化に対応できる可能性も高くなる。
資源だけ高めても、組織の能力が高くなるとは限らない。価値の高いアウトプットを作るには、プロセスや価値基準が必要になってくる。
プロセスは、付加価値を高める作業。明文化されたものもあれば、暗黙的なプロセスもある。
プロセスは、ほとんどの場合、柔軟性に欠け、変化に対応しづらい側面を持つ。
価値基準は、組織の仕事の優先順位を決める基準。倫理的意味合いが強い。
組織の価値基準は、従業員が決定する。組織が複雑になればなるほど、従業員の一貫性のある明確な価値基準が浸透しているかが重要になる。

メモ:資源は、要求されるプロセス・価値基準を再現するために必要になってくる。

破壊的イノベーションに既存のプロセスは通用しない。
破壊的技術の前では、プロセス・価値基準が崩れるため、既存のやり方を流用するだめでは無力。
適切な資源を問題に配分するだけでなく、資源が働く組織に、プロセスや価値基準が問題解決にふさわしいかどうかも調べる必要がある。

組織の設立直後は、資源である人材に依存する。時間が経つと、それが徐々にプロセスや価値基準へと移り変わる。
この移り変わりに失敗すると、先駆者の優位性を確保しても衰退する。
企業文化は、従業員が一貫した行動を自主的にとるようになるので、マネジメントをするうえで強力な手段になる。
しかし、文化ができるということは、同時にできないことも明らかになるため、企業が直面する問題が変化した時に、無能ができる原因にもなる。
変化に対応する能力を持つことも必要。

  • 現状のプロセスや価値基準が適してないと判断したときにとれる選択肢
    • 適したプロセスや価値基準を持った別組織を買収
    • 現状のプロセスや価値基準を変える
    • 独立した別組織をつくり、その中で新しいプロセスや価値基準を育てる。

買収による能力獲得には、買収した企業のプロセスや価値基準が成功の根源であるかを見極める必要がある。
成功の根源である場合、統合は辞めるべき。なぜなら、プロセスや価値基準が変わってしまうから。
しかし、買収の目的が、資源の獲得であった場合、プロセスや価値基準は共有すべきなので、統合を図るべき。
プロセスを帰る場合、既存の組織構造の変更、経営陣の意識改革が必要になり、非常に難しい。

  • 破壊的技術の一貫した性質
    • 市場が変わると、弱みが強みになる
    • 既存の確率された技術より、低価格・高信頼性・便利

まとめ

  • 市場が求めるものからは、破壊的技術は生まれにくい
    • 顧客の意見は、持続的イノベーションに取り組む際の指標としては使える
    • 現状分析し、会社が直面している問題が破壊的なのか持続的なのか判断する。そのためには、軌跡フラグが有効
  • イノベーションマネジメントは、資源配分の結果が反映される
    • 資源を投入しなければ、成功しない
    • イノベーションマネジメントの難しさの一部は、資源配分が複雑であること
    • 判断を下すには、膨大な知識と経験を身につけたスタッフが必要になる
    • 破壊的技術に資源を集中するのは、難しい。
  • 市場と技術の組み合わせ
    • 成功している企業は、持続的技術の改良・提供する能力に炊けるが、破壊的技術だと目的に合致しない
    • 破壊的技術を既存の市場やニーズにあわせようとすると失敗する
    • 破壊的技術の特性を評価し、市場を開拓することが必須
  • 組織の能力は、経営者が考えるよりも専門家されており、特定の状況のみに対応できる
    • 特定の新技術を特定の市場に持ち込む能力はあるが、別のやり方で市場に持ち込むのは困難
  • 破壊的技術に直面したとき、判断するための情報はない
    • 何が正解かわからないので、固執した考えを持つのは危険
    • 試行錯誤する努力と、失敗に寛容になる必要がある
  • 一面的な技術戦略は適切ではない
    • 破壊的/持続的技術を見極め、先駆者・追随者になるかを判断する
    • 破壊的技術は、圧倒的に先駆者有利
  • 障壁の定義
    • 経済学者は、資産や資源を重視したがる。しかし、資産や資源のある大企業が、必ずしも破壊的イノベーションに成功していない
    • 実績ある企業が障壁を乗り越えるには、問題の内容を理解し、支援する環境を作り出す必要がある。

破壊的技術の原則

  • 企業は、顧客と投資家に資源を依存しているため、破壊的技術に十分な投資ができない
  • 小規模な市場では、大企業の成長ニーズに答えら得ない。破壊的技術は小規模な市場からはじまる。ゆえに、破壊的技術への投資がやりにくい
  • 破壊的技術は、まだ存在市場にたいするもので、存在してない市場は分析できない
  • 組織の能力は、状況が変わると無能力になることもある
  • 技術の供給は、市場の需要と等しいとは限らない。