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エンターテイメント!!

遊戯王好きのJavaエンジニアのブログ。バーニングソウルを会得する特訓中。

JJUGナイトセミナー Java API訴訟問題を考える 参加報告

論争 プログラミング 勉強

概要

イベント趣旨

2012年、OracleGoogleが「Android OSにおいてOracle著作権や特許を侵害している」として訴訟をおこしました。
その後、Googleによる著作権侵害が認めらえたあるとされたものの、2016年5月には「フェアユースの範囲である」とされました。
この件について考える勉強会を行いたいと思います。

内容

初のMS開催!

日本マイクロソフトで初開催。
久々に行ったけど、場所は案外覚えていて、方向音痴だけど迷わず行けた。
品川の人混みは、ちょっと吐き気を催す。

そこには。

寺田さんが元気に会場整備。
あまりに違和感がなく、最初は気づかなかった。
心なしか、元気そうであった。

Oracleが訴えるまでの経緯について~SunとOSSIBMAndroid

www.slideshare.net

Javaのエコシステム

  • 標準仕様と各社別の実装
    • ベンダーはJava標準APIを実装した製品を販売
    • 仕様標準によるロックイン回避
      ただし、ベンダーの差別化による追加実装はあった
  • 仕様の策定がオープン
    • 仕様はJCPを通じて作成
    • 標準認定にはSunによるテストが必須&お布施が必要

今のOpenJDKやOracle提供のJDKしか知らなかったが、昔はベンダー各社で提供がされていたのか。
アンチMSの考えが発端にあるのは、なんとなく理解できる。

OSSのエコシステム

Apache Software Foundation

1999年設立されたオープンソースを支援する任意団体
Apache Software Foundationの元、色々なOSSが開発された。
Struts, Tomcat...etc
また、基本的にAL2.0で商用利用可・非公開OKが魅力的だった。

IBMとASF

OSSを戦略的に活用して、IBMが飛躍
OSSで実装を共有し、標準化
実装ベースでの標準化に成功

コミュニティベースのイノベーションが起こり始める

JavaOSS

  • 2005年5月 Project Harmony提案
    • 目的は、AL2.0でJava5の実装提供
    • 賛同する企業が多数出現(BEM, IBM, Intel...etc) → 反MSの流れ?
  • 2006年10月 ApacheHarmony爆誕
  • 2006年11月 Sunが反抗してJ2SEOSS
    • のちのOpenJDK
    • ただしGPLv2(コード公開義務あり) → ベンダーの不満が溜まる
  • 2006年 Sum vs Harmony
    • Harmony:制限外せ!!
    • Sun:やだ!! → お布施が欲しい?企業の財政的に厳しかった裏がある?
  • 2007年8月 SunがTCK*1を公開
    • テスト対象がGPLv2である必要があり、実質OpenJDK専用
    • Apacheが抗議活動をし、JCPでのJSR承認に全て反対 → 似たような行動を日本のどこかの政党で見たことがある気が。。。

意外と子どもっぽい言い争いな気がしてきた。
牛歩戦術って単語が出てくるのでは?と期待してしまった。

AndroidJava

2005年頃からGoogleAndroid戦略として動き出す。

目的

  • 打倒MS
  • OSSによるキャリアとメーカーへの価値提供
  • ユーザの囲い込み

Androidの普及

  • 無料で使えるOSにベンダーが乗っかる
  • ソフトウェアの対価よりユーザ数が欲しいGoogle

両者の思惑が一致したために、普及した。

Android以後

Sun の OSS 戦略は失敗

  • 2009年4月20日に Oracle に買収
  • 2010年8月、OracleGoogle を提訴
  • 2010年10月、IBM が OpenJDK に参加
  • 2011年11月に Harmony は活動停止

個人的な考え

GoogleによるJavaの分断は、SunがJavaを完全OSS化しなかったための流れ。
本来はプラットフォームで分断化されるリスクは最小化すべきだと思いました。
※分断の意味があっているか、若干不安。。。

この流れを知ったうえで、裁判を起こしたOracleを見ると、
Androidへの嫉妬な気がしてならない。
(JavaMEより成功しているのが気に食わないのかな???)

AndroidをJavaMEにしちゃて、取り込んじゃえば?って思わなくもない。
そもそも趣向が違うので、無理な話かも知れんが。。。

歴史的な背景は、これにて終了!


Oracle vs Google訴訟の全貌と概要 ~API著作権で保護されるべきか~

www.slideshare.net

Oracle vs Google 裁判の論点

  1. 特許権侵害 → 解決済み
  2. Javaライブラリ実装コード本体の無断複製 → 解決済み
  3. JavaAPIの著作権侵害 → 論争中(本日のお題!)

APIの利用はフェアユース*2かどうかが論点。

法律議論の注意点

  • 解釈論
    法をどう捉えるか
  • 立法論
    どういう制度であるべきか

法律を語るには、両者を区別する必要がある。
今回は、解釈論について。

著作権とは

著作物の利用について、一定期間の独占権を認めることが、著作権の目的。

法律では、保護と利用のバランスを取ることが大切。

著作権の大原則

  • 申請しなくても創作したら自動的に生じる
  • 表現を保護するものであって、アイデアを保護するものではない

超そもそも論(立法論)

なぜプログラムは著作権で保護されるのか

本来は、芸術のための法律で、技術分野とは縁が薄かった。
1980年代にソフトウェア発展とともに、保護が急務になった。
なので、やっつけで芸術と一緒にされてしまった!!
日本は、別アプローチで法の保護をしようとしたが、米国のご威光で同じく一色単に!

日本と米国の裁判の違い(Break Time!!)

日本

法律を重視。 → 解釈論を優先する
裁判結果は予測しやすいが、技術変化への対応が遅い。

徳川200年の歴史を持つからなのか?
法を守ることに重きをおく。
法を作る人間が優秀で迅速に行動できる人である必要があるな~と、今更なが思う。

米国

公正さ(フェアユース)を重視 → 技術変化への対応が早いが、裁判はやってみないと分からない

さすが、自由の国!
自由競争が重視されたからこその考えかもしれん。
国民性がでるなと感じた。

米国のフェアユースの考え

社会にメリットがあると判断されればフェアユースとなる

同人誌を訴えたが、同人誌のおかげで売れるようになった → フェアユースが認められる
ベータマックス裁判でのタイムシフト録画 → 市場に害があるとみなされないためフェアユース
※日本だと法律に書いてあるので、合法

ベータマックスが、ベイゴマックスに聞こえてしょうがない!(余談)

米国は、裁判の結果が法律化するので、技術変化への対応が早くなる仕組み。

フェアユースの両者の言い分

Oracle

  • Javaを使って金儲けしすぎじゃ!(俺に分前をよこせ!)
  • フェアユースは報道、教育、研究に適用されるもの
  • スマホでの出遅れを卍解するためにJavaの資産を使った

Google

  • API の再利用はイノベーションの源泉
  • Javaは、みんなが使えるオープンなもの(空気のような存在?)
  • Oracleはライセンス料が欲しい小銭稼ぎ

訴訟戦略

陪審員が技術系のトーシローなので、感情に訴えて勝つのが、戦略としてあるらしい。
ここは、日本の水戸黄門のライターの出番な気がしてならない。

Googleは、そういう点だと、非常に有利かな~と思った。
Google検索は便利だし、利便性の良いサービスをフリーで提供してくれるし。
FinTechでますます世間の印象がいい。
Oracleがかなり不利な気がする。
ただし、日本では感情論に訴えても意味が無い。法が絶対だから。

Q&Aであった面白い考えや意見

今後のスケジュールは?早くて何年に終わる?

早ければ2、3年で決着
それまでの間、Javaが停滞しないか、ちょっと心配。

コミュニティから裁判するなという働きかけはなかったのか?

Oracle の人気がなさすぎて『何やってるの Oracle』という考えが主流だった

API著作権を認めることでAPIヤクザがでるのでは?

何がいいたいかというと、APIを広めて、広まったタイミングで訴訟を起こす。

さそがにそれは止められるだろうという考えだった。

個人の考え

Googleがかなり有利だし、勝って欲しい。
感情論かもしれないが。
Javaをプラットフォームとして普及されるなら、もっと普及させる努力をOracleにはして欲しい思いが強い。
できれば早期解決を願う。

*1:Java認定のためのテストキット

*2:公正な利用であれば、その利用行為は著作権の侵害にあたらないという考え